今回の記事では「スプリンクラーがどのような製品か?」を解説します。
スプリンクラーは「防火用」と「散水用」のふたつに分類されます。
防火用のスプリンクラーは、ホテルやデパート、病院の天井についている火災のときにブワッと水や消火剤が吹き出す製品です。
散水用のスプリンクラーは、芝生や庭、田畑、グラウンドなどで使用する散水装置のことをいいます。
散水スプリンクラーは、自動的に回転し、散水の手間を省くのが目的で開発されました。アメリカやヨーロッパでは古くから使われています。広い農場では欠かせないアイテムです。日本の何倍もの広さの農地のため、大型トラックのような車体にスプリンクラーが何機も設置されているような製品もあります。
目次
散水スプリンクラーはどのような目的で使われるのか?
目的別に散水スプリンクラーがどのように使われているかを解説します。
1.砂ぼこり対策
土の敷地ですと風が吹けばモウモウと砂ぼこり(砂塵)が吹き上がります。それを吸い込めば目や耳、鼻、のどを痛めてしまうことがあります。
敷地の使用者はもちろんですが、この砂ぼこりで近隣から苦情が来るのが悩みの種です。
そのため、散水スプリンクラーを導入して必要な対策をします。
2.芝生、植物の養生
地球温暖化が問題になり始めた1990年代から緑化がブームのようになりました。ある一定の広さの工場には緑化エリアをもうける法律ができたり、都内でもあちらこちらに緑化される敷地が増えました。また校庭の芝生化も進み、芝生の水やり用としてスプリンクラーが採用されることもあります。
3.暑さ対策、冷却
工場や倉庫など、夏の暑い時期に空調だけではままならない、建物の冷却用として使用されています。
4.融雪、消雪
散水することによって、積雪の手間を省くためにスプリンクラーを使用することがあります。
散水スプリンクラーが使われる現場
散水スプリンクラーは主に下記の場所、場面で使用されています。
農業作物系
畑、ビニールハウス。
植物養生系
芝生地、公園、植栽、屋上緑化。
公共グランド
校庭、野球場、サッカー場、ラグビー場、陸上競技場、乗馬クラブ、ゴルフ場。
個人宅系
庭、植木、盆栽。
暑さ対策、冷却
工場、倉庫、社屋の屋根、牛舎、鶏舎、豚舎、ソーラーパネル、パチンコやホームセンターなどの商業施設。
融雪、消雪
屋根、道路、スロープ、個人宅屋根、ゴルフ場、駐車場。
その他は、工事現場、最終処分場、貯炭場・造成地、コンクリート養生などに使用されます。
散水スプリンクラーは、広い敷地に効率よく水を散らすために使われています。
散水スプリンクラーはなぜ回転するのか?
スプリンクラーが回転する理由は水圧です。水の圧力を動力としています。電気は使われていません。
「インパクト式」と呼ばれる、飛び出す水を回転アームにぶつけてその反作用で回転するモデルが主流です。
最近は「ピストン式」という新タイプも生まれました。本体の中にピストンが組み込まれています。バタバタ動くアームがありません。それによりスムースな回転を実現し、散水状態がインパクト式に比べ、均一に散水できるのが特徴です。
※参考:ピストン駆動のスプリンクラー「スーパースプレーガンP1」
スプリンクラーについて、実際に散水している動画をご覧になりたい方はコチラのページをご覧ください。
散水機(散水システム)にはどんなものがあるの?
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